胎児奇形 » 脳疾患
Vein of Galen aneurysm:ガレン静脈動脈瘤
頻度:
- 25,000出生に1例
超音波所見:
- テント上正中線状にある細長い嚢胞で、カラードップラーで嚢胞内部に動静脈血流を描出できる。
- 異常は妊娠のごく初期に発生するが、超音波で明らかになるのは妊娠第3三半期になってからである。
- 症例の90%に、高拍出性心不全からくる二次性の胎児水腫を認める。
関連する異常:
- 染色体異常、遺伝子疾患の頻度は上昇しない。
精査:
- 二次性の脳損傷(虚血、白質軟症)を否定するために神経系の超音波精査を行う。
- 心エコーを行い、心不全の早期徴候を検出する。
管理指針:
- 1週毎に超音波検査を行い、心不全のリスクに応じて分娩時期を決める。
分娩:
- 分娩施設:NICU、小児外科のある病院で行う
- 分娩時期:38週
- 分娩方法:帝王切開
予後:
- 3分の1は、出生後の塞栓術により良好な経過をたどる。3分の1は術中に亡くなり、3分の1は生存するが、神経発達遅滞を認める。
- 診断時に胎児水腫を認める症例では予後不良である。
再発リスク:
- 上昇しない